宇宙開発レースが加速、米に挑む中日欧印露
米中が関税合戦で株式市場を搔き乱しているが、今日は少し地球から目を離して宇宙に関連する記事を紹介する。
人類を月面に立たせる競争を米国が制してから半世紀、新しいプレーヤーを交えた新たな宇宙開発競争が加速している。特に中国には幾つか大胆な構想がある。10年以内に月に有人基地を建設し、エネルギー資源の開発を始める計画だ。
長らく宇宙開発を主導してきた米国は衝撃を受け、リーダーの座を死守すべく動いた。マイク・ペンス副大統領は3月、最近あらためて設置された国家宇宙評議会に対し、米国は中国勢を制するために「必要なあらゆる手段を駆使して」、2024年までに再び月に宇宙飛行士を送り込むべきだと伝えた。
だが米国に挑むのは中国だけではない。日本もロシアも2030年頃までに月面有人着陸を実現する計画だ。インドは近く初の月面着陸機を配備するとみられる。
深宇宙の探査も新たな局面に入ろうとしている。中国と同様に欧州と米国も最新技術を活用して太陽系の未知の領域を調べる準備を進めている。米国は再び宇宙に魅せられており、2033年頃に初の有人火星着陸を成し遂げるかもしれない。
宇宙開発を競う主な国・地域の計画は以下の通り。技術の進化は早い。民間企業も宇宙への投資には目を向けている。たまには各国の宇宙への戦略を見ておくのもよい。
中国
2020年:火星探査機・着陸機
2022年:3つのモジュールを軌道上で結合し、宇宙ステーションを建設
2025年:月面で基地着工、2030年には有人施設の計画
2028年:火星探査、火星で採取した標本が初めて地球に到着
2029年:木星探査
欧州
2020年:欧州初の火星探査機「ロザリンド・フランクリン」
2022年:木星の衛星のうち3つを「ジュピター・アイシー・ムーンズ・エクスプローラー」で調べるミッション
インド
2019年:インド初の月面着陸・探査機「チャンドラヤーン2号」打ち上げ
2021年:インドで2番目の火星探査「マンガルヤーン2号」打ち上げ
日本
2021年:日本初の無人月面探査機を打ち上げ
2030年:有人月面着陸
ロシア
2031年:ロシア人宇宙飛行士による初の月面着陸
2034年:月面基地の建設開始
米国
2021年:ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(ハッブルの後継機)が10年間のミッション開始
2023年:2月を周回する宇宙ステーション「月軌道プラットフォーム・ゲートウェイ」の運用開始
2023年:航空宇宙局(NASA)としては約半世紀ぶりの月面有人着陸
2026年:木星の衛星「エウロパ」に探査機「エウロパ・クリッパー」到着
2033年:初の火星有人ミッション
以上、Wall Street Journalより要約・引用しました。
https://www.wsj.com/articles/whats-next-for-the-global-space-race-11554994844?mod=searchresults&page=1&pos=3
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