カルチャーショックは当たり前~ガリレオとコペルニクスにみる企業カルチャーと転職活動~
転職後に違和感を持たないように、「価値観」を理解しておく
コペルニクスやガリレオのように地動説を理解するあなたが、天動説を社是にする会社に転職したらどうするか?
(1)ばかげた天動説の会社とは思わなかった。転職先を間違ったとして即やめる。
(2)やはり自分はまちがっていたと心改め、盲目的に天動説を受け入れる。やっぱり会社とはそういうものなのだと納得する。
(3)それでも地球は回っていると言い続け地動説を曲げないで啓蒙を続けるのだが、会社は辞めないでいる。レジスタンスになる。
(4)地動説を信じながらも、アピールすることもせず、天動説を理解した振りをして静かに過ごす。
みなさんは、「(1)を選ぶ人などいるわけない」とか、「私は(4)で耐えるなんてとてもできない」など様々な意見をお持ちだろう。
ここでご理解いただきたいのは、世の中には色々な意思決定をする人がいるということである。
「それでも地球は動いている」といって修道院に幽閉され、そのまま亡くなったガリレオは、世渡りが下手なタイプ(3)。一方、コペルニクスは、地動説を説いた著書の発刊をも遅らせて問題を起こさないようにしたタイプ(4)といえそうだ。
価値観の視点からKOTORA25(コトラ25)的解釈をするならば、以下のようになる。
(1)の「即やめる人」は、とにかく自信意欲と達成指向が大事。
(2)の「受け入れる人」は、組織指向と柔軟対応が特徴。
(3)の「レジスタンス型」は、自信意欲も強いが自己制御が効いている。
(4)の「静かに過ごす人」は、自己制御しながら組織指向に進む価値観を持つ。
もし、あなたが地動説のようなイノベーティブなアイデアを持つタイプあるいはゆっくりとした時間軸で安定的に仕事をしたいタイプならば、どちらにしても転職前に以下の2点を確認されたい。
まず、あなたが入ろうとしている会社が、古い文化を持つ官僚組織で「変わらないことをよし」とするカルチャーに凝り固まっているのか、「変革を実現できる要素」も持っている組織なのか、である。自信意欲があり達成指向も強くて、会社を改革してゆきたいという変革リーダーシップがあるならば、経営陣が高齢で何十年と同じ業界に生きてきた人たちばかりの会社は向かないだろう。
また、安定的な環境で仕事をしてゆきたいとしたら、あなたの組織指向を最大限に生かせるような成長期の業界や会社がよいであろう。
次に、KOTORA25(コトラ25)で自分の価値観を知ること、である。
転職に際しては会社の経営風土を見定め、自分の価値観と照らし合わせてみましょう。
すぐやめるべきか、耐え忍ぶか、などという悩みを転職後に抱えないように、事前の情報収集や分析理解につとめ、納得できる決定をしましょう。
そうすれば、変革リーダーとしてあるいは順風にのった仕事人として、活き活きと励める環境を手に入れられます。
あなたの仕事の価値観をKOTORA25(コトラ25)で再発見してみましょう! www.kotora.jp/kotora25/
[文責:株式会社コトラ シニアアドバイザー 森健]
おすすめ記事
- 1
-
独立社外取締役(コーポレートガバナンス・コード)について
コーポレートガバナンス・コード 2014年6月にとりまとめられた「『日本再興戦略 ...
- 2
-
独立社外取締役(コーポレートガバナンス・コード)の独立性基準について
独立社外取締役(コーポレートガバナンス・コード)の独立性基準 2014年6月にと ...
- 3
-
これまでの社外取締役/社外監査役の属性・兼任等の状況と、今後の 独立社外取締役(東証ベース)の選任についての調査・考察
株式会社コトラによる社外役員実態報告について 人材ソリューションカンパニーの株式 ...
- 4
-
職場の同僚と理解し合えないのは性格の不一致~人間関係に現れる価値観のちがい 組織理解vs他者理解~
職場の人間関係におけるアプローチについて、価値観の多様性から考えてみます。 相 ...
- 5
-
バブル体験の有無が価値観の差~70年代生まれと80年代生まれの価値観にみる世代ギャップ~
上司が、部下に的確に仕事をしてもらうために知っておくべきこと 「今の若いものは、 ...