手元の仕事から顔を上げて目標に目を向けよう~その焦点は貢献に
ドラッカーに学ぶ、成果を上げるための価値観~働くことの意味が変わった
「成果をあげるためには、貢献に焦点を合わせなければならない。 (中略)あらゆる組織が三つの領域における成果を必要とする。すなわち、直接の成果、価値への取り組み、人材の育成の三つである。」(P.F.ドラッカー『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳、ダイヤモンド社、2000年、83~85頁)
プロジェクトをチーム単位で進める場合、自らの能力が足りないと感じているあるメンバーは、上司に対する媚びへつらいでその穴埋めをしようと考える。それだけならまだいいが、能力あるほかのメンバーを陥れて自らがのし上がろうとする。このような状況の中ではチームはまとまらず、企業や組織としての社会貢献は期待できない。
ある企業のチームリーダーによると、「若いうちはプロジェクトの内容を選ばずに、経験を積んでほしい。その経験が専門性を高め、ゆくゆくは自身の強みとなっていくからだ。」新卒や中途で採用する際には即戦力を問われると思われがちだが、柔軟な思考こそ大切となる。
プロジェクトへのアサインに際し、複数のプロジェクトにメンバーとしていくつもアサインされると、自分は人気者だ、自分はできる人間だ、自分は上司たちに気に入ってもらっている、と勘違いし空回りする人がいる。アサインが多いのは様々なプロジェクトでいろいろなメンバーと経験を積んでほしいから、また慢性的な人手不足のため仕方なくであったり、自らの仕事の時間や体力の配分の方法を習得するため、と上司たちは考えている。
終身雇用から中途採用が当たり前となり、即戦力が求められる時代となった。新卒であれ、事業会社での経験があっても、新たな組織では求められるスキルが異なることが多いため、人材の育成はどんな業種の企業や組織にとっても大きな課題である。
では、どんな人材を採用すればこの問題を解決できるのか。万能な人間はいないこと、社会に、顧客に、組織に貢献することを念頭に置いていなければならない。
企業カルチャーの違いもさることながら、データの取得方法、提案書やプレゼン資料の作成方法など、研修だけでは準備を補うことはできない。やはり重要なのは、実際のプロジェクトで経験を積むことだろう。そして現状に満足せず常に改革、成長していく心意気を持ち続ける必要がある。
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[文責:株式会社コトラ 内田朋子]
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