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教育へのキャリアチェンジ~あなたも人生の熟成を楽しんで下さい!~

 

実業界の体験を活かしてキャリア教育に従事


大学教育といえば、高校までの学びの集大成としてまたさらに職業キャリアの基盤固めに理論を学ぶ処が一般的な考えでした。ところが最近では、近畿大学でマグロ養殖の実験から事業化までのように、実業界と教育界の壁が低くなってきています。

university-570999_1280さらに高校生の半数が大学へ進学する一方で、即戦力が求められる今、教育される側・教育する側の両方から、実務経験を積んで教育指導に情熱を傾ける人材が渇望されるようになりました。

私自身は、60歳で実業界での定年を迎えた後、65歳の現在まで、非常勤講師として2つの大学でキャリア教育に従事してきました。現在は、都内の大学でキャリア講義と演習ゼミを担当しています。年齢的には子供いや孫といってもおかしくない世代の教育に後半人生を捧げています。

学生は理論中心の講義への興味だけでなく、キャリア形成に関して、実業界での体験等とても興味深く尋ねてきます。授業では、学生との双方向の議論を重ね、また共に考える機会を得て、正に自己実現さらに社会貢献を堪能しています。また、世代が違う今の若者に接するためには、過去だけでなく現在の情報・知識そして未来の洞察が必要になってきます。“教則学也”といいますが、学生がなるほどと納得する教育をするためには、ガラパゴスの環境に甘んじていたのでは、教える内容に説得力がありません。今起きていることにその当事者として興味を持ち咀嚼して過去の事実に照らし合わせて教育をすることによる理論と実学を合わせた教育こそが学生の将来に役立つと考えます。

image5教材を準備する“楽しみ”、新たな知識を得る“喜び”、そして学生目線で議論する“気持ちの高ぶり”は加齢を意識するどころか、後半人生で成長し続け、人生の熟成を楽しむ毎日を与えてくれます。

このようなまったく異なる異業界への転身には準備が必要です。私の場合は興味があったキャリア・コンサルティングの資格取得を目指し始めた53歳から約10年の歳月をかけました。1年、2年と年が流れるにしたがって教育界にも馴染んできて知人友人が増えネット・ワーキングを通して教育界での知見が広がりました。この後、70歳まで教育界で精励する一方で、その後の後期高齢者になる75歳を視野に入れて、一年一年新たな目標に向かって研鑽を重ねていきます。

最後に大学教員になる場合の三種の神器は①修士課程修了、②実業界で経営層の経験、③教務経験または学長の推薦を必要とします。

以上の3つが揃っていなくても目標に向かって努力する間に実現の可能性が広がってきます。時間をかけて準備し後半人生で異業種での生き甲斐を目指すなら、思い立った今、今日から一年ごとの目標を立てて歩んでみてはいかがでしょうか。

[文責:株式会社コトラ アフターフォローカウンセラー 土井隆司]

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