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アマゾンのジャシー氏、AWSトップからアマゾンCEOへ

 

2月2日に決算発表を行ったアマゾンは、ジェフ・ベゾス創業者兼最高経営責任者(CEO)が今年9月までに同職を引退し、アンディ・ジャシー氏がCEOとなることを発表した。アンディ・ジャシー氏は、長年ベゾス氏を支え、同社で最も収益性の高い事業となった「クラウドコンピューティング」AWS構想の実現につなげた。

クラウドサービス「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」が2006年にサービスを開始して以来、ジャシー氏はこのサービスの立案責任者であり伝道者だった。ハイテク業界で広く疑問視されていた初期のアイデアを、数十億ドル規模の事業に育て上げた。

ジャシー氏は1997年にアマゾンに入社し、当時まだ小規模のオンライン書籍販売会社だった同社のCD販売進出に寄与した。2000年代初めにはテクニカルアシスタントとしてベゾス氏に同行するようになった。03年にはベゾス氏宅のリビングルームでブレインストーミングに参加。ここでクラウドコンピューティングのプラットフォーム(現在のAWS)を構築するアイデアがまとまった。

このセッションに参加していた従業員らは、アマゾンが小売り部門を運営するための大規模なデータセンターインフラを別のビジネスに変える方法を模索し始めた。まず企業向けにホスティング(レンタルサーバー)サービスの場所を作り、そこからクラウドを利用する企業向けのサービスを提供するようになった。

ジャシー氏は数年前、この構想は「誰でも自分のガレージや寮の部屋から、世界的大企業と同じコスト構造とスケーラビリティー(拡張性)でインフラにアクセスできるようになるというものだ」と語っていた。

94年に設立されたアマゾンは、年間売上高が円換算額40兆円を超す超大企業となった。AWSはアマゾンの連結営業利益の半分以上に貢献する。AWSのマーケットシェアは36%であり、2位にマイクロソフトの20%が続く。

ベゾス氏はキューバ移民の養父、16歳でベゾス氏を身ごもったアメリカ人の母に育てられ、米プリンストン大学で電気工学と計算機科学を専攻し、金融機関を経てアマゾンの創業に至った。徹底した合理主義者・現実主義者であり、アマゾンの社風は「軍隊的」ともいわれる。

ジャシー氏はニューヨーク州スカースデールで育ち、ハーバード大学でMBAを取得。宝石やコインの製造をするMBIという会社で働いたのち、1997年にアマゾンに入社した。アマゾンの社風と理念の信者であり、同時に好奇心旺盛、技術とデータを信頼し、チームを信頼しイノベーションを促す人物だと評価されている。アマゾンには確立された社風と理念があり、外部からジェフ・ベゾスの後任を探すことは不可能だと同社をよく知るシリコンバレー関係者は語る。

アマゾンには課題もある。IT大手に対する独占・寡占への監視や社員からの突き上げが激しさを増し、AWS事業はMicrosoftの追い上げを受けている。ジャシー氏の舵取りがアマゾンという巨艦をどう動かしていくのか、今後も同社からは目が離せない。

以上、Wall Street Journalより要約・引用しました。
https://www.wsj.com/articles/who-is-andy-jassy-jeff-bezos-acolyte-moves-from-cloud-to-amazon-ceo-11612309443?mod=searchresults_pos1&page=1

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