ソフトバンク、衛星通信のワンウェブに10億ドル出資 - 筆頭株主に
先日ソフトバンク・グループの孫社長がトランプ次期大統領と会談し、米国への投資意欲を示したところであるが、同社は12月19日に米新興企業ワンウェブに10億ドルを出資し、40%の筆頭株主となると発表した。ワンウェブの既存株主も2億ドル出資する。今回の一連の出資は、ワンウェブの企業価値は25億ドルと評価されたことを意味する。
ワンウェブは欧州航空・防衛大手のエアバス・グループと合弁会社の設立を決定しており、今後10年間に、フロリダの工場で高速・低価格(一基百万ドル以下と予想される)640基のインターネット通信衛星の製造・打ち上げを行い、地球上のあらゆる地域、あらゆる車体、建物に衛星経由のインターネット通信アクセスを可能とすることを目的としている。同社ワイラーCEOは、2025年までに通信契約者数1億人獲得を目指すとしている。
ワンウェブは米半導体大手クアルコム、英実業家のリチャード・ブランソン氏などからも出資を得ている。新たな資金調達で、計画中の衛星ステーションの実現に弾みがつき、より高速かつ高性能な技術導入の加速につながる見通しだ。
一方のソフトバンクにとってはこの出資は戦略的な転換を意味する。携帯電話サービスや傘下のハイテク企業との相乗効果を目指す同社は、従来打ち上げられてきたものと異なる低軌道衛星コンステレーション計画を強く支持する格好だ。孫社長は「ワンウェブは我々が投資する企業の多くをつなげる上でカギとなる戦略的投資だ。今回の投資は、エンジニア、製造及びサポート業務として約3千人の雇用を生むだろう」と述べた。
ただし、ワンウェブにも競合は存在する。ユーロン・マスクしのSpace X社はまだ発表されただけで実際の計画はそこまで具体化していないものの、4000基のインターネット通信衛星を打ち上げるとしている。ボーイング社も同様の計画を持っているらしい。
以上、Wall Street Journalより要約・引用しました。
Japan’s SoftBank Group Corp. is pumping $1 billion into OneWeb Ltd., which aims to use hundreds of satellites to provide internet access in rural areas and developing countries, in a fundraising round that values the startup at roughly $2.5 billion.
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