デジタル革命で必要とされる労働スキル
第4次産業革命と呼ばれるデジタル革命は、人間の働く環境、方法を大きく、非常に速いペースで変えつつある。10年後には現在当たり前のように存在している職業の多くは必要なくなっていると言われる。スーパーのレジ打ちから、法律事務所のパラリーガル、レストランのウェイター・ウェイトレスから病院のバックオフィスまで、存在しなくなる職種が増えるのは間違いない。
一方、デジタル革命によって需要の増加する職業的スキルもある。以下はWorld Economic Forumが出した2015年と2020年で要求される職能のランキングである。
2015年
1. 複雑な問題の処理能力
2.他人との協調
3.人事管理
4.批判的思考能力
5.交渉能力
6・品質管理
7.サービス精神
8・決断能力
9・アクティブ リスニング
10・創造力
2020年
1.複雑な問題の処理能力
2.批判的思考能力
3.創造力
4.人事管理
5.他人との協調
6.感情的知性
7.決断能力
8.サービス精神
9.交渉能力
10.知的認知度柔軟性
コンピューターがより人工知能に近づき、機械はより洗練され、以前は人間が行っていた作業をより早く的確にこなしていく代わりに、人間に求められる能力は批判的思考能力や創造力が中心となる。
OECD調査によると、どの先進国もデジタル革命により変化する職能需要に対応するため、労働者は自身のスキルアップ、変更を柔軟に行わなければならないとしながら、将来必要とされる労働者スキルの供給は国によって大きく異なるとしている。リンク先のグラフにあるように、将来的に需要が伸びる労働者スキルの欠乏が最も深刻な国は日本である。欧州では調査対象となった雇用主の40%が、必要とされるスキルを持った労働者の確保が難しいとする中、日本では同様の回答が81%であった。
日本の産業はデジタル革命を取り込み、日本人は新しい時代の要求に応える職能を持った労働者を育成し、活力のある経済圏であり続けなければならない。
以上はWorld Economic Forumのサイトより要約・引用しました。
www.weforum.org
Rapid technological advances and the digitization of the workplace are making it harder for workers to match their skill sets with the needs of employers.
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