東芝、富士通、VAIOのPC事業統合、交渉決裂の危機
リストラを進める東芝、富士通、そしてVAIOのパソコン事業統合に向けた協議が決裂の危機を迎えています。
140年の歴史を持つ東芝は、不正会計発覚後、会社立て直しの為大規模なリストラを行っています。東芝はノートブックパソコン開発のパイオニアでしたが、Dynabookコンピューターの売れ行きは悪く、採算が取れていません。富士通のPC事業も、VAIOも、規模が小さいため、価格競争の激しい世界市場から取り残されていました。Euromonitorによると、昨年の東芝のPC世界市場シェアは4.1%、富士通は1.2%、VAIOは1.1%でした。
3社の事業統合はそれぞれのPC事業立て直しのきっかけとなるはずでした。しかし、関係者によると、統合後合弁会社の過半株式を取得予定であった日本産業パートナーズが、東芝・富士通と条件面で折り合えず交渉から離脱。日本産業パートナーズは2014年にソニーから分社化したVAIOの過半数株を取得しています。富士通と東芝は協議を続けているものの、いずれも合弁会社の過半数株を引き受ける意向がなく、交渉が決裂しかねない状況にあるようです。
日本電子機器メーカーは一時世界のPC市場で優勢を奮っていました。しかし、PCがコモディティ化され、価格競争が激しくなると一気にシェアを失いました。以降、NECは2011にレノボと合弁会社を発足させています。パナソニックは業務用のハイエンド・モデルのPCのみの製造・販売に特化しています。
以上、Wall Steet Journalより要約・引用しました。
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