あなたは職業キャリアをどのような目で見ていますか?~3つの目で見てみましょう
妖怪の話ではないので、ご安心下さい。
ある夫婦の会話が聞こえてきました。
夫:今の会社に入って10年になる。仕事は毎日変化があってアッという間に毎日終わってしまう。当面は今の会社が倒産することは考えられないが、定年まで今のように働けるか分からないしそろそろ転職を考えてみるかな。
妻:家には2歳と4歳の子供がいて私はすぐには働きに出られないので、転職は慎重に考えてね。
どこかで聞いたような話ですね。
さて、この夫婦の会話を職業キャリア「3つの目」で追ってみますと、最初は「虫の目」です。
虫は身の回りの物や出来事は針の穴より小さい物も見通して、観察眼はとても微に入り細に至る物があると思います。夫婦の会話では、「仕事は毎日変化があって、、、」のところです。正に業務に関してはプロフェッショナルです。
次に、「鳥の目」ですが、これは虫の目ほど細かくは見えませんが、360度を俯瞰してあたりの状況を眺めます。夫婦の会話では、「定年まで今のように、、、」のところで、ぼんやりとした将来を考えています。
まず、魚は水中でどこまで見通すことが出来ると思いますか。時にどこかで釣り上げられることもあれば、激流で岩に当って命を落とすこともあるでしょう。例えば、鮭の生涯を考えると、川の上流で孵化され、川を下り大海を回って生まれ故郷に帰り産卵して一生を終えます。
では、魚は泳ぐ方向をどうやって決めると思いますか?これをキャリア形成の視点から考えると、「ポジティブ志向」です。魚は先の先までは見えないし読めないけれど、少なくとも右方向は安全でポジティブ、左は危険でネガティブと判断して目標到達に向けて泳ぎ続けるのです。
ここで、先ほどの夫婦の話へ戻ってみましょう。
転職で言えば、今の会社は当面は倒産するとは考えられないがその後は見えない。当面、経験することも大体見えている。順調にいけば、昇格もあり給料も増えることは間違いない。その後も順調にいけば、、、と、仮定の連続が続きます。
一方で、次の第一歩を踏み出すと、新天地で新しい経験・知見・学びがあり、その後はハッキリとは見えないまでも一段と大きくなる自分が想像出来ます。
ポジティブなキャリア指向はどちらだろうと「魚の目」を意識して、決心してみては如何でしょうか?
現状に流されるだけでは、自分は磨けない。技量の向上も限られている。ポジティブな考えを持ち続けることの出来るキャリアは明確な目標のあるキャリアです。
数年後に実現できる目標を立てて、あなたのキャリアを「3つの目」で観て・俯瞰して・見抜いて下さい。
[文責:株式会社コトラ アフターフォローカウンセラー 土井隆司]
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